腫れにダマされるな~腫れがひいたら元に戻ってしまった
●すぐに効果の出る切らないリフトアップ
●腫れが引いたら元に戻った
上のモニターの写真はウルセラ治療後2日の状態です。
ほうれい線やクマが改善し、良くなっているように見えます。
治療の際は、この状態をみて
『こんなに良くなっていますよー!!』
『すぐに効果出たでしょ!!』
と言われることが多いと思います。
しかし、本当にすぐに効果が出る魅惑の治療法なのでしょうか?
見かけが良くなったのは事実ですが、上の写真に限って言えば治療の効果ではなく 『腫れ』 で良く見えているだけなので、効果が出ている写真ではありません。
腫れさせることは簡単です。
1ヶ月間腫れるような施術を行えば、『1ヶ月持続するリフトアップ治療』 の出来上がりです。
腫れがどのくらいで引き、どの位効果が持続するかが、本当に効果のある治療かみ極めるポイントとなります。
※写真の治療はウルセラ治療後の腫れとなります。(リードサーマセラレッドリフトは存在しません。)
●腫れと効果は違う
切らないタルミ取りやリフトアップの治療で 『 腫れが引いたら元に戻った 』 という治療が多いのは、
① 治療をする前に、経過の説明をされていない
② 腫れているだけの状態を、あたかも効果が出たように言っている
③ 腫れるだけでリフトアップ効果が出ない治療も多い
ためと思われます。
治療後すぐ、 『 とても効果が出ている 』 と思わせたいのは、
「 時間がたって腫れが引いたら効果は余り分からない 」 ことの裏返しではないでしょうか。
本当に効果が出るのであれば、腫れが引いてからどのくらいで徐々に良くなるか、自信をもって言ってくれるはずです。
だって施術者は専門家のはずなのですから、効果と腫れを間違えることなんてありえないはずなんです!!
上の症例の本当の効果は、次の写真の状態です。
腫れは1週間で元に戻り、2~3ヶ月かけて徐々に効果が出てきます。
腫れているだけの状態とは、効果的には全く違うことが分かります。
●腫れを持続させ、見かけのリフトアップをつくることもできる
腫れで見かけが改善するなら、反対に腫れている状態を続けさせればいい、ということになります。
その代表的な治療が、ヒアルロン酸やコラーゲンの注入によるリフトアップです。
ヒアルロン酸で意図的にボリュームを追加し部分的に腫をつくれば、ヒアルロン酸が吸収されるまでの期間、あまった皮膚が伸びてしわが無くなり、タルミも改善します。
ただし、どのような治療でも欠点があります。
良くなったことに欲を出し、もっともっと・・となってしまうと、だんだん大きくなってしまいます。
もともと皮膚があまった状態のため、あまった皮膚を伸ばそうとパンパンになるまで入れたら大きくなるのは当然です。
最近、細い糸を50-200本刺すだけでリフトアップする治療が大きく宣伝されています。
これもどちらかというとリフトアップ作用ではなく、異物を入れることで人工的に腫れを作っているだけではないかと考えています。
(形成外科学会の最新の論文では、引き上げ作用をもたらす変化は組織学的に認められなかったと掲載されました。)